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自賠責保険の内容を知っておく | 子供高齢者交通事故防止マニュアル

交通事故の用語自賠責保険

子供の交通事故で自賠責保険に関係する事故の例

家族でのドライブ中、玉突き事故に遭遇し、子供が死亡した例

家族でショッピングの帰り道、10kmの渋滞にはまってしまった。

ようやく渋滞を抜け出したところで、後方からトラックが接近。

家族の車の後方に走行していた乗用車にトラックが衝突。

後方の乗用車の勢いは家族の車にもおよび、後部座席を大きく損傷する大事故となり、圧迫された後部座席に乗車していた妻は重症、子供は即死であった。

あってはならないケースと言えますが、この場合、自賠責保険が適用され、慰謝料等の算出を行います。

また、自賠責には自賠責保険基準というものがあり、任意で加入した保険とは賠償金額の算定基準が異なります。

事故防止のために

いずれにしても渋滞中の運転には自分はもとより、周りからの影響にも注意しなくてはなりません。

高齢者の交通事故で自賠責保険に関係する事故の例

お盆帰省中、高齢者の両親を乗せた車が乗用車と衝突した例

お盆で田舎に帰省中に高齢の両親を車に乗せて、温泉へと出かけた。

その途中、大きなカーブの山道に差し掛かり、息子の運転する車も最大限に注意を払って運転をしていた。

そこにカーブを曲がり切れず、車線を大きくはみ出してきた対向車と衝突。

衝撃によって、車の左前方がガードレールに衝突し、その影響で助手席に乗っていた高齢者(おじいちゃん)が亡くなった。

上記の例でも当然自賠責保険は適応されます。

事故防止のために

高齢者の方の場合に注意しなくてはならないのは、体が弱ってきているということです。

若年世代(20~40代)の方が受けても死亡にはいたらない事故でも、高齢者の方では話が違ってきますので、近親者(ご兄弟、ご子息等)の方が運転する場合、いつも以上に注意を払いましょう。

1|自賠責保険は強制保険

自賠責保険は法律によって、 自動車、バイク、原付(原動機付自転車)の所有者と運転者に対して強制的に加入が義務づけられている損害保険で、強制保険とも呼ばれています。

この自賠責保険は自動車事故により死傷した被害者の保護救済を図ることを第一の目的としているため、人身事故(対人賠償)のみに限られ、物損事故には適用されません。

対人とは、死傷した相手側の運転者とその同乗者、あるいは歩行者などをいいます。

自賠責保険契約に未加入、または有効期限切れで車を運転すると、1年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処せられることになります。

自賠責保険料の一覧はこちら

2|自賠責保険と任意保険の違い

自賠責保険

原則として公道を走るすべての自動車と原付自動車は、自賠責保険に加入しなければなりません。

なぜなら、自賠責保険は最低限の補償を受けられるようにするための保険だからです。

自賠責保険は、平成14年4月1日から民営化されましたが、国土交通省によって厳格に管理されています。

現在は、バイクや自動車の自賠責保険であれば、コンビニ等でも加入することができます。

自賠責保険は人身事故のみの補償となりますので、物損事故についての補償等は一切ありません。

なので、交通事故によって自分や相手の車やバイクなどが壊れたとしても、その修理代金は支払われないのです。

また、交通事故による傷害の場合に支払われる自賠責保険の限度額は120万円であり、この120万円の中には、次のものが含まれています。

  1. 治療費
  2. 看護料金(家族などの近親者による付き添い1日4,000円)
  3. 入院時の雑費(1日1,100円まで)
  4. 休業損害(1日5,700円~19,000円まで)

が含まれています。死亡交通事故の場合は限度額が3,000万円までとなっており、これに含まれるものは次のものがあります。

  1. 葬祭費用(100万円まで)
  2. 逸失利益(定年まで働いていた場合の収入額 – 平均余命までの生活費 × ライプニッツ係数)
  3. 遺族への慰謝料

を含めたものが補償額となっています。

自賠責保険に請求する方法は、被害者が直接請求できる被害者請求と、加害者側の任意保険会社が請求する加害者側の任意保険会社が請求する加害者請求というものがあります。

任意保険

任意保険は民間の保険であり、任意で加入する保険です。

加入が義務付けされている自賠責保険とは違い、絶対的に加入しなければならない保険ではありませんが、自動車やバイクなどを運転するほとんどの方が、この任意保険に加入しています。

一般的に自賠責保険では交通事故の賠償は最低限のものであり、それだけで十分な補償をすることができないため、強制である自賠責保険でカバーできない部分を任意保険によって補うというものです。

稀に任意保険に加入していない人もいますが、もし交通事故に遭った場合は高額な賠償金を自費で払わないといけません。

しかし、ときとして数千万以上にのぼる賠償金額を自分で払うのは現実的に難しいところです。

なので、万が一の補償のためにも、任意保険にも加入しておく必要があります。

しかし、任意保険で対人対物無制限にしている方が多く、その補償で十分だと考えられがちですが、実際に交通事故になったとき、保険会社は簡単にお金を出すわけではありません。

加害者にとっては自分で被害者に連絡をする必要もなくなり、任意保険に任せればいいので加害者としてはとてもありがたい存在です。

しかし、交通事故の被害者からすると、加害者の任意保険会社という交通事故のプロの相手に交通事故解決までを交渉しなければならず、示談交渉においては、ほぼ素人である交通事故被害者とプロの保険会社担当者では、認識の違いやお互いの誤解などが生じ、交渉がスムーズに行われないことも少なくありません。

また、任意保険会社は基本的に自賠責保険の支払い限度額で足りなかった補償部分を補償することになるので、交通事故の程度によっては自賠責保険の枠の中でなんとかおさめようと考えます。

賠償金の基準は、「弁護士(裁判)基準」がもっとも高く、次に「任意保険基準」、そしてもっとも低い「自賠責基準」があります。

任意保険会社は、所詮、営利目的の企業であるので、自分の懐をなるべく傷めないように、もっとも低い「自賠責基準」から提示してくるのが一般的といえます。

任意保険会社は、表向きでは「被害者救済」を第一の目的としていますが、実際のところ保険会社は「自分のお金を使わない程度に補償する」ことが目的になります。

なので、被害者が納得いく賠償金額は、まず簡単に保険会社から支払われないと思って間違いないでしょう。

自賠責保険と任意保険の違いを把握しておく

交通事故の被害者になると、解決までの間に「自賠責保険」や「任意保険」という言葉が何度も登場することになります。

この違いを知っておかなければ、保険会社の担当者と交渉を進めていくうえで、被害者として妥当な賠償を受けることが難しくなり、話がこじれることも多いので、自賠責保険と任意保険の違いについては、しっかりと知っておくことが大切です。

自賠責保険から何がいくらまで支払われ、任意保険からは何がいくらまで支払われ補償されるのかということを理解しておく必要があります。

交通事故にあったらどのように対応すればよいのかを、事前に知識として身につけておくことが重要です。

3|自賠責保険は定型・定額

自賠責保険は、被害者保護の観点から、公的な要素の強い保険です。

したがって、補償は必要最小限で、たくさんの請求を迅速かつ公平に処理するために支払基準は定型・定額化されています。

4|ケガをした人が被害者

自賠責保険では、過失の大小に関わらず、ケガをした人や死亡した人が被害者となります。

交差点での右折車Aと直進車Bの事故で、Aがケガを負った場合、後に過失割合がA : B = 6 : 4となっても、自賠責上ではAが被害者、Bが加害者となります。
被害者のケガや死亡だけに賠償金が支払われ、加害者のケガや自動車の破損には、賠償金が支払われることはありません。
仮に、もし事故を起こした加害者に賠償金を支払う能力がない場合でも、被害者は自賠責保険によって、一定の金額までは賠償金を受けることができます。

5|重過失減額

任意保険の場合は被害者に過失があった場合は、厳格に過失相殺が行われますが、自賠責保険では過失相殺は行われません。

交差点での右折車Aと直進車Bの事故で、Aがケガを負った場合、後に過失割合がA : B = 6 : 4、損害額は100万円と確定された場合、自賠責保険の限度額内については過失相殺されることなく、AはBの自賠責保険から100万円受け取ることができます。

以下が、自賠責保険の支払い限度額になります。

  • 死亡 3,000万円
  • ケガ 120万円
  • 後遺障害 75万円~3,000万円(程度に応じて)、4,000万円(常に介護が必要な場合)

※ 金額は加害車両1台につき、被害者1人につきの金額で、1件の事故被害総額金ではありません。
仮に1回の事故で3名死亡させてしまった場合は、各人に3,000万円ずつ支払われます。

ただし、被害者に重大な過失があった場合は、下記のように支払限度額から減額されます。

これを重過失減額といいます。

被害者の過失 後遺 障害の場合 / 死亡の場合 傷害の場合 / 死亡に至るまでの傷害の場合
7割未満 減額なし
7割以上 8割未満 2割減額 2割減額
8割以上 9割未満 3割減額
9割以上 5割減額

なお自賠責保険では、他人を事故に巻き込んだ加害者に、たとえ過失がなくても賠償責任が発生するのが一般的で、これを無過失責任と呼んでいます。

6|任意保険の必要性

このように、自賠責保険は限度額があり、対人賠償だけの支払いなので、これだけでは十分な補償とは言えません。

そこで、自賠責保険を補う任意の自動車保険が必要となります。

自賠責保険に関しては、特に賠償額の基準など、専門知識が必要になってくる場合があります。

まずは専門家でもある弁護士、または日本司法支援センター法テラス等に相談することをおすすめします。

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